びんごばんごBlog

森羅万象についてびんごばんごが勝手気ままにほざきまくります。
トラックバック&コメント大歓迎です。
<< 平蔵を以って原発を制す | main | インリンに動物化するポストモダンを見る >>
<< April 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| - | | - | - |
民主主義と政教分離
 このブログでは政治関連のカテゴリ名を「こう自公なあ」にしている。カテゴリ名をどうするかについては、いろいろと迷ったのだけれど、頭をひらがなにすると、「興自公」とも「抗自公」とも解釈できるからだ(もちろん、「銀座コージーコーナー」にひっかけたというのもある)。国民にとっては、国政の方向をめぐって対立する各政党が対立関係を維持しながら共存している状態が望ましい。そういうニュアンスを込めたつもりだ。

アマルティア・セン著『貧困の克服―アジア発展の鍵は何か』 私たちは、多数決原理だけが民主主義を代表していると考えるべきではありません。民主主義がしっかり機能するためには、多くのさまざまな要求が満たされなくてはなりません。
 その中には、もちろん投票や選挙結果の尊重などが含まれますが、自由を守ること、法的権利や法的資格が尊重されること、自由な議論が交わされること、公正な意見と情報が検閲なしに公表されることなども保障されていなくてはなりません。選挙においては、反対陣営がそれぞれの主張を述べる十分な機会がなく、有権者が情報を得る自由を享受して対立候補たちの政見についてよく考えることができなければ、それはまさしく欠陥選挙といわなければなりません。
(アマルティア・セン『貧困の克服―アジア発展の鍵は何か』集英社新書 2002年, p.118)

 民主政治を実現するには多数決原理を採用しさえすればよいという訳ではない。単に選挙や議決を行うだけなら、金正日政権下の北朝鮮でもやっている。では、民主主義の特徴は何かというと、多数派である政府・与党に対して少数派が反対意見を表明する機会が制度的に十分に保障される点にある。

 これによって、反対勢力が多数派に対するチェック機能をはたしたり、代替的な政策を提示したりする役割を担える。また、選挙の際には、様々な政策を掲げる各政党について有権者が十分な情報を得たうえで、どの政党・候補者に投票するかを選べる。たとえ選挙権があっても、選択肢とその選択肢に関する情報がなければ国民は実質的には政権を選びようがない。少数意見を表明する機会が保障されることが健全な民主政治にとって不可欠だ。

 ここで前提になるのは、多様な価値観・意見の存在に対する寛容だ。少数派が反対意見を表明する機会を保障することに国民的な合意があり、強者である政府・与党がこの機会を制限しようとすれば可能であっても制限しないことで民主政治が健全に機能し続ける。

カレル・ヴァン・ウォルフレン著『ブッシュ/世界を壊した権力の真実』 真の民主的慣行に対する攻撃は、宗教が国民生活で中心的立場を占めるようになると生まれてくる。そして、9・11後の国民のムードは、キリスト教団体の活動家に教会と国家の間の壁を取り払う絶好のチャンスを与えたのだ。意見の違いを認める余地をほとんど残さない信仰は、人々を反対勢力に対して非寛容にする。これは共産主義のような非宗教的な信念についても言えることだ。
(カレル・ヴァン・ウォルフレン『ブッシュ/世界を壊した権力の真実』PHP研究所 2003年, p.293)

 宗教は教義等によって唯一かつ絶対の価値観を提供する。そのため、世界の様々な不条理に直面する人々にとって精神的な支えとなり得る。だが、宗教における唯一かつ絶対の価値観は民主主義にとっては極めて危険だ。宗教では自らの価値観が唯一かつ絶対であるため、対立する勢力は邪悪であり排除すべきものとされてしまう。

 多様な価値観・意見の存在を容認するという民主主義の前提を維持するためには、政教分離を形骸化させないで、国家と宗教をきっぱりと分離させておく必要がある。

 首相の靖国参拝を違憲とする大阪高裁の判断について、小泉首相は「どうして憲法違反なのか理解に苦しむ」と答えた。この発言を額面通り受けとるなら、小泉純一郎は靖国神社で記帳した通り「内閣総理大臣」でありながら、民主政治を維持している前提について理解が足りないし、大きな政治的影響力を持つ公人としての自覚にも欠けていると言わざるを得ない。小泉首相が戦没者を純粋に追悼したいのであって、特定の宗教とのかかわりを国民に示したいのでなければ、靖国参拝に固執しないで無宗教の慰霊施設を作るべきだろう。

日本国憲法
第20条 信教の自由は、何人に対してもこれを保障する。いかなる宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
2 何人も、宗教上の行為、祝典、儀式又は行事に参加することを強制されない。
3 国及びその機関は、宗教教育その他いかなる宗教的活動もしてはならない。
| けんぽうあちょー | 16:00 | comments(6) | trackbacks(12) |
スポンサーサイト
| - | 16:00 | - | - |
本記事にインスパイアされて、私もブログを書いてしまいましたのでTBさせていただきました。連発で申し訳ありません。
| NightWalker | 2005/10/02 7:25 PM |

「政治家は無神論者でなければならない」って言ってるのかなぁ?
憲法ですべての人に保証されてる信教の自由と、どう整合性をつければいいのかな?
米国議員のほとんどがキリスト教徒だと思うけど、何とか民主主義は機能しているみたいよ。
| barmari5 | 2005/10/02 9:41 PM |

TBありがとうございます。
靖国神社参拝違憲ではないかという裁判自体が、信教の自由を侵害するものではないか、と考えております。
また、参拝をやめたところで朝日や支那の内政干渉がなくなるとも考えられません。
首相には、日本国総理大臣として堂々と参拝することで平和の礎を作った英霊に感謝し、これからも国家安泰、万世の太平を願って欲しい。
| H・K | 2005/10/02 9:56 PM |

先日はトラックバックありがとうございました。

無宗教の慰霊施設ですが、作るとなると
中国あたりが調子に乗ってきませんかね。
「我々の圧力に屈したんだ」って。
いや、国内の違憲判断を受けて作るんだということで、
体面を保てるのでしょうか。
| 門前の小僧 | 2005/10/04 10:31 PM |

新しい追悼施設についてはいろいろ疑問が有ります。

1.宗教的意味を持たない追悼施設ってあるんでしょうか?新しい施設を作っても「霊を祀る」という行為自体神道に由来し、宗教的意味を持つと思うのですが。位牌も同様。それとも遺骨を納めるのでしょうか?そうなれば個人の信教の自由に反しますよね。霊も無い、位牌も無い、遺骨も無いんじゃそんな施設造る意味ないでしょう。
2.その施設を管理するのはどこになるのでしょうか。国ですか?特殊法人ですか?それこそ政教分離に反しませんか?
3.誰を祀るのですか。敵味方全てという意見も時々聞きますが、なんで国を挙げて敵まで祀るのでしょうか?いわゆるA級戦犯はどうするのですか?A級戦犯を祭ったら結局一緒だと思いますが。A級戦犯を排除する根拠は何ですか?
4.そもそも政教分離則は特定の宗教を直接利する行為を禁じるものだと私は認識していますが、それはあくまで私の認識です。まず日本における政教分離則の定義を考えるべきでは。どこまでOKでどこからアウトなのか、その線引きをすべき。普通は暗黙の了解なのですが、どうもそういうものが無いようなので。

って長いなコレ。スンマセン。
| かねごん | 2006/01/07 12:51 PM |

あと、先進国で日本ほど政教分離が進んでいる国は無いと思います。フランスは公的施設からの宗教の排除を行っていて、政教分離を超えているし。過ぎたるは及ばざるが如し。日本は文化・伝統,信仰の自由,政教分離を結構絶妙なバランスで維持していると思うのですが。
| かねごん | 2006/01/07 1:05 PM |










http://bingobango.jugem.jp/trackback/4
憲法改正と政教分離について
  TBいただいた「びんごばんご」さんのブログに「民主主義と政教分離」という記事
| おとうさん魂の叫び! | 2005/10/02 7:13 PM |
やっと意味がわかってきたよ、靖国違憲
少し前の分での小泉首相の靖国参拝が違憲だという報道のときも よくわからんなぁと思っていたんだけど 結局スルーしたまま今回今度は大阪で同じような違憲という報道が。 靖国参拝は違憲、と報道されたので私は普通に 首相が憲法に反していいのか?ってかそれをほっと
| 時事関連お勉強中ブログ | 2005/10/03 10:00 AM |
その程度の憲法だったら、さっさと捨ててしまえ!
私なりの政教分離の解釈というのは、靖国神社の問題に限って言えば、 ・政治家が参拝する/しないについて、神社が指示をしない。 ということだと解釈しています。 公式参拝したいといえば正装で出迎える、参拝しないと言っても「参りに来い」と強制しない。そういうも
| 桜日和 | 2005/10/03 4:37 PM |
小泉首相の靖国参拝に対する違憲判決について(その2)
大阪高裁の違憲判決について、昨日、画期的なこと、法律家の心意気を久しぶりに見た思
| ORUTOの一言・主張 | 2005/10/04 12:51 AM |
傍論は暴論?〜そろそろ憲法裁判所の設置を真剣に検討する時期じゃないだろうか〜
 先日、東京高等裁判所の判決の傍論において、小泉内閣総理大臣の靖国神社参拝を違憲とする判断がなされた。この件について、ネット上で猛烈な反発が巻き起こっている。  反発の根源は、無論、裁判所が靖国参拝を違憲と判断した事実にある。しかしながら、興味深い
| うたたねの記 | 2005/10/04 12:26 PM |
公的鑑賞ですか?私的鑑賞ですか?w
<小泉首相>オペラ鑑賞 「自然に涙が出てくる」と感激|Exciteニュース 【政治】束の間の休息:“多趣味”の小泉首相、今日はミュンヘン・オペラ「タンホイザー」日本公演を鑑賞|2ちゃんねるニュース速報+ 8 :名無しさん@6周年:2005/10/01(土) 18:43:00 ID:K
| 因果応報な日々 | 2005/10/04 9:22 PM |
靖国神社と愛国と
愛国心を声高に叫ぶ輩ほど疑わしいものはない。何かやましいから声高に叫ぶのだ。 し
| そぞろ日記 | 2005/10/05 2:31 AM |
わかりやすい(かも知れない)小泉総理の靖国参拝に関する政教分離の(個人的な)憲亦釈論
少し前から書こうと思ってたのですが、コメント欄から程よいタイミングで突っ込みが入ってしまったので書いてみます。 まあ、法律の解釈論を語るには条文がないと話にならないのでまず引用してきます。今回問題点となる憲法20条は以下の通り。 日本国憲法第二十条
| 墓守の平和な日々 | 2005/10/06 5:03 AM |
【日中問題】ニュースが重なるのはなぜ? 【靖国参拝】
報復的措置の可能性も 新華社、参拝決定を速報 中国、外相会談を拒否 靖国参拝で影響拡大 ここに来て、急に日中間の話題が増えましたね。 中国としては、ここでの首相参拝は美味しかったのではないでしょうか? 昨日は「北京マラソン(略称・ペキマラ)で 「
| トピックス・アポカリプス――ニュース グルメ 格闘技 | 2005/10/17 11:09 PM |
小泉首相が靖国参拝にこだわる理由
小泉首相が靖国神社を参拝した。 公人にあたる人物の靖国神社参拝についての僕の考えは、「未来に続く靖国問題」、「靖国参拝の不思議(上)」、「靖国参拝をどうするのか? 」「(補稿)靖国参拝をどうするのか?」などで縷々語ってきたので、繰り返さない。ここで
| ◆木偶の妄言◆ | 2005/10/18 2:56 AM |
政教分離と「靖国問題」・再考
政教分離原則が、信教の自由の保障を目的としていることは異論がない。憲法の政教分離
| 日付のある紙片 | 2005/10/31 1:02 AM |
「無宗教の国立追悼施設を建立するしかない」読売新聞10月29日社説
・極東国際軍事裁判(東京裁判)が国際法的に妥当なものであったかどうかは、内外にさ
| 日付のある紙片 | 2005/10/31 1:04 AM |
Amazon
Amazon
Amazon
Coleman サバイバルキット 170-6458
Coleman サバイバルキット 170-6458 (JUGEMレビュー »)

セット内容: ポンチョ、ブランケット、イルミスティック×2本、笛、ファーストエイドポーチ、ハサミ
NEW ENTRIES
RECENT TRACKBACK
RECENT COMMENTS
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE
OTHERS
FOOD FORCE 日本語版
このページの先頭へ